歩ぞろいの手駒たち

手持ちの資源で日々やっていく。将棋ウォーズは初段。目指せアマ二段!

【将棋x猫】生後6か月の子猫が将棋番組に夢中

我が家には、生後6か月の子猫がいて、わたしが将棋の本を読もうものなら寄ってきて邪魔をし、将棋盤に駒を並べようものなら手(前足)で駒の並びをぐちゃぐちゃにする。わたしが将棋ウォーズで初段になれず未だに1級に留まっているのは、この飼い猫のせいではないかと密かに思っている(ほんとは100%自分の実力だが)。

その子猫、わたしが先日テレビでNHK将棋トーナメントを見ていたところ、テレビが置いてある台にちょこんと座って、何やら真剣にテレビ番組に見入った。先手玉をじっとにらんでいる。

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 矢倉のように左側ではなく美濃囲いのように右側ではなく、先手玉が真ん中にいるのが気になっているのか。わたしも最初にそのような位置に玉を持ってこられたときは少し驚いたぞ、子猫よ。

そして早くも投了、負けましたの図。

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もしかしてわが子猫は人工知能(AI)よりも先が読めるのか。そんなわけはなく、子猫はテレビ画面の中で動くものが大好きなのだが、あまりに駒が動かないものだから飽きてしまったからだろう。この後、棋士が素早く動かす扇子に興味津々、夢中になった子猫だった。

 

【将棋x映画】 『3月のライオン』公開初日に観てきた

将棋の定跡の勉強ばかりしていて息がつまるのも良くないので、映画 『3月のライオン』を公開初日に観てきた。向かったのは川崎駅。川崎駅付近で『3月のライオン』が上映されている映画館は3つ。

このなかで、行ったことのない映画館「チネチッタ川崎」をチョイス。ザ・川崎という感じの東口方面の商店街を抜けると、ヨーロッパ風の一角があり「ラ チッタデッラ」と舌をかみそうな建物のなかに「チネチッタ川崎」がある。12スクリーンを備えるシネマコンプレックスだ。同時に上映している映画が多いため、部屋の場所を間違えないように注意。間違って『ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険』の上映部屋に入ってはいけない(それはそれで楽しめそうだが)。ということでやってきました『3月のライオン』。

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最初のほうのシーンでは、八丁堀駅千駄ヶ谷駅、東京将棋会館などが出てきて、ロケ地を確認しながら見ていたのだが、だんだんストーリーに入っていってしまい、ロケ地がどこだとかは意識しなくなってしまった(まあそれがあるべき映画鑑賞なのだが)。というわけで、エンドロールの「協力」に出てくる組織や場所を目で追っていたところ、

があった。この神社でおそらく、初詣のシーン(桐山零が殴られてしまうシーン)が撮影されたのだろう。いつか訪れてみたい。ロケ地巡り情報としての収穫はこれだけだった…。

映画の内容はというと、漫画『3月のライオン』をほぼ読んでいる私にとっては、この前編はおおよそ想定内のストーリーだった。ただ、名人が椿山荘?の対局場から去っていくシーンをバックにした、桐山零のセリフ(ナレーション)にはぐっとくるものがあった。

ぜひ後編も観に行きたい。4月22日の公開初日を狙っている。

 

【将棋 x 映画】『3月のライオン』公開6日前、ロケ地巡りの予習

映画『3月のライオン』が公開6日前になった。前編が3月18日、後編が4月22日公開だ。

17歳の将棋のプロ棋士・桐山零と、彼をめぐる人々の終わりなき冒険の物語

原作は羽海野チカの漫画「3月のライオン」だ。ロケ地巡りの予習をするため、本屋で第1巻を買ってきてしまった(少年漫画っぽくないので買うときに少し恥ずかしい)。第2巻以降はAmazon Kindleで徐々に購入中。将棋に関することであれば、定跡書であれ漫画であれチョコレートであれ、お金に糸目をつけずに(というほど大げさなものではないが)購入するようにしている。微々たるものではあるが将棋という文化を応援したい気持ちからである。

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と言いながら表紙をみてみると、お、これはきっと隅田川にかかる中央大橋だ。ロケ地巡りの1つは決まったも同然。中央大橋は、東京駅の八重洲口から道をまっすぐ進んで日本橋、京橋、八丁堀、新川を通り過ぎれば着くので、散歩がてら東京駅から歩いていくのもいいかもしれない。

漫画1巻の内容から、ロケ地に選ばれそうなところをみてみよう。

のほか

これはもう確実である。あとは、

  • 佃小橋

もロケに使われそうだ。「川本あかりさんち」「三日月堂」のモデルになった場所がありそうだが、漫画だけではわからない。

 

さて、映画『3月のライオン』公式サイトを引用して、前編のストーリーを予習しておこう。

春のある日、東京の将棋会館で、17歳のプロ棋士・桐山零(神木隆之介)は、義理の父で師匠の幸田柾近(豊川悦司)との対局に勝利する。9歳の時に交通事故で両親と妹を失った零を内弟子として引き取ったのが、父の友人の幸田だった。

零は幸田家を出て、下町のアパートで一人暮らしを始めていた。1年遅れで再編入した高校では、会話を交わすのは担任の林田先生(高橋一生)だけだ。中学生でプロ棋士としてデビューした零は、史上5人目の天才ともてはやされているが、家も家族も友達もなかった。

ある時、具合が悪くなって道に倒れていた見ず知らずの零を、近隣の町に住む川本あかり(倉科カナ)が自宅へ連れて帰り介抱してくれる。その日から、長女のあかり、次女のひなた(清原果耶)、末っ子のモモ(新津ちせ)の3姉妹、すぐ側で和菓子屋〈三日月堂〉を営む祖父の相米二(前田吟)と零との温かな交流が始まる。

冬を迎えたある夜、零の部屋の前で義姉の香子(有村架純)が待っていた。妻のいるプロ棋士の後藤正宗(伊藤英明)と微妙な関係を続けている香子は、かつて弟の歩と共にプロ棋士を目指していた。二人が零に勝てなくなった時、幸田は自分の子供たちにプロへの道を諦めさせる。荒れる香子を見て零は家を出たのだが、香子も父親を避けて家をあけるようになっていた。

新年を川本家で迎える零。楽しいお正月は、皆で初もうでに出かけた神社で、後藤と香子に出くわしたことで一変する。零は香子から、もし自分が獅子王戦トーナメントで後藤に勝ったら、家に戻るという約束を強引に取り付ける。

獅子王戦─それは、将棋界の最高峰を決めるビッグタイトルの一つ。タイトル保持者の宗谷冬司(加瀬亮)と闘う挑戦者をトーナメントで決めるのだ。零が後藤に当たるには、島田開(佐々木蔵之介)を倒さなければならない。さらに幼い頃からのライバル、二海堂晴信(染谷将太)が「新人王になる」と宣戦布告した、新人戦トーナメントも待ち受けていた──。

初日の18日(土)に時間をつくって観に行きたい。

【将棋 x 小説】 村上春樹『騎士団長殺し』を読み始めた

将棋の定跡を勉強しすぎても頭が固くなると思って、たまに小説を読んでいる。今回読み始めたのはいま話題の、村上春樹の『騎士団長殺し(第一部 顕れるイデア編)』である。まだ数章しか読んでいないのだが、正直言って面白い(細かな謎がちりばめられていて、面白くなりそうな雰囲気が溢れている)。

この小説は、メタファーが多く村上春樹作品の集大成、というような評判を聞いたので、小説を読む前に自分で賭けをしてみた。それはどういう賭けかというと、この小説のなかに将棋に関する喩えが出てくるかどうかというものだ(=暇人と書いてそのまま「ひまじん」と読む)。その結果はというと、物語の数章を読んだだけで将棋に関する喩えが出てきたのだ(賭けに勝利! ごほうびは特にない)。ネタバレにならないようにその部分を引用してみる。

原因のない結果はない。卵を割らないオムレツがないのと同じように。将棋倒しのように、一枚の駒(原因)が隣にある駒(原因)をまず最初にことんと倒し、それがまた隣の駒(原因)をことんと倒す。それが連鎖的に延々と続いていくうちに、何がそもそもの原因だったかなんて、だいたいわからなくなってしまう。あるいはどうでもよくなってしまう。あるいは人がとくに知りたがらないものになってしまう。そして「結局のところ、たくさんの駒がそこでばたばたと倒れました」というところで話が閉じられてしまう。これから語る私の話も、ひょっとしたらそれと似たような道を歩むことになるかもしれない。

 うーん、さすが村上春樹先生、将棋倒しを喩えにもってきた。日曜日の昼下がり、このままこの物語『騎士団長殺し』を読み進めていこう。将棋の定跡の勉強は後回しだな、、まさに『棋譜勉強ごろし』な小説だ(=冴えないシャレ)。

 

【将棋ウォーズ】ついに1000勝(857敗)達成、1級の達成率は31.6%

休日に将棋ばかりしていては何なので、たまに河原のジョギングコースでゆっくりと走ることがある。そのコースでは、箱根駅伝にも出場する大学の陸上部が練習していることがあって、先導している自転車と6~7人のランナーの集団にすごいスピードで抜かれる。まあトップレベル(いやもしかしたらその駅伝部のBチームとかCチームかもしれない)の学生ランナーに抜かれるのはいいのだが、この前、抜かれるときに先導の自転車に乗っているマネージャーらしき人に、

「ランナー通ります!(コース空けてください)」

と後ろから声をかけられた。言っとくけど、わたしもランナー(ジョガー)だよ。

 

そんなこともあって、アマ上段の人から見たら私の将棋なんて将棋のうちに入らないかもしれないな、と卑屈になりかけたのだが、先日、将棋ウォーズでついに1000勝(857敗)を達成した。

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1級の達成率は31.6%となった。

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初段になることが当面の目標で、勝ち数は意識していなかったのだが、やはり一つの区切りではある。得意囲いが「矢倉囲い」で0.13級、得意戦法が「矢倉棒銀」で0.37級。どれだけ矢倉で戦ってるんだ自分。そして恒例の棋力レーダーチャート。

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相変わらず戦術力が弱い(この前まで戦術力1.2だったが今回1.6にアップ!)。石田流覚えて戦術力アップしてやるぞ!(この週末は定跡の勉強できなかったんだが…)

 

【将棋xバレンタイン】「時には甘い一手を」

バレンタインデーが2017年もやってくる。今年はバレンタインデーを待たずしてチョコを1つ贈られた(身内からであるが)。

その名も「将棋 デ ショコラ(Shogi de Chocolat)」。一心堂本舗の「養生一品」だ。

日本人であれば誰もが一度は手にしたことがある将棋の駒を精巧に原寸大で再現したチョコレートです。実際の駒と同様、王将・飛車・角行・金将銀将・桂馬・香車・歩兵の8種類を1セットとして商品化しました。

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(この写真は自分で撮影)

写真の撮り方がいまひとつな感じがするが、高級感あふれるチョコレートだった(お味のほうはオーソドックスにおいしい)。裏側に成駒の文字があるかどうか気になるところだったが、なかった! 

しかし、こういう将棋関連の商品は応援したくなる。自分へのご褒美?としてさらに2~3個買ってみようかなと思った矢先、将棋好きの旦那さま、彼氏、ご友人、あるいはファンの棋士の方に贈ってみてはいかがだろうと推薦しようとおもった矢先、一心堂本舗のサイトをみたところ「品切れ」の文字があった(2/12時点。東京将棋会館東急ハンズ、ロフトなどでの販売場所ではまだ残っているのだろうか)。残念ではあるが、将棋関連の商品が売れるのはいいことだ。

f:id:kurakuen:20170212182759j:plain(この写真は一心堂本舗のサイトから引用)

ちなみに、この8種類の駒のチョコレート、どの駒から食べるか迷った。さすがに王から食べるものではないだろうとか、飛角から食べるのも寿司屋でいきなり大トロから食べるようで粋ではないのだろうかとか、歩から食べるのが定跡なのだろうかとか、長考した挙句、特に理由はなく…「香」からいただいたのだった。

 

【定跡x三間飛車】石田流を学んでみることにした

三間飛車をマスターするといっても、三間飛車のバリエーションはいろいろある。まずは、三間飛車のなかでも石田流について勉強してみることにした。互いに角道を開けた後、3手目「▲7五歩」とするのが石田流への第一歩のようだ。

1手目 ▲7六歩
2手目 △3四歩
3手目 ▲7五歩

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Shogipic

これまで居飛車しか指したことがなく飛車先の歩を地味に前に進めていた身にとって、この▲7五歩というのは、小学生のときに人の家の庭を横切って下校するような、ドキドキ感をともなった新鮮味とほんの少しの背徳感がある。

ここで居飛車側(後手側)には主に2通りの指し方があるようだ(実際にはもっとたくさんある)。

  • △8四歩
  • △8八角

△8四歩は言ってみれば、下校時に人の家の庭を横切ったらその家の軒下を棲み処とする子猫がちょっこり出てきたようなイメージだろう。
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一方の△8八角成は、その家の人に「人の家で何してるんだ、おみゃー(お前)」と怒鳴られるようなイメージかもしれない。
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まずは4手目「△8四歩」とされた場合をみていこう。さらに5手目に先手が満を持して「7二飛」と振り、後手が「8五歩」とした場合を考える。

1手目 ▲7六歩
2手目 △3四歩
3手目 ▲7五歩
4手目 △8四歩
5手目 ▲7二飛
6手目 △8五歩

何も知らない子猫(歩)が庭(8五)に出てきて、見知らぬ小学生(7五歩)に体をスリスリ寄せながらすれ違うイメージだ。
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さあ、ここで先手の作戦は主に3通りある。

  • ▲7四歩
  • ▲7六飛
  • ▲4八玉

まずは一番激しい展開になりそうな、▲7四歩が面白そうだ。

7手目 ▲7四歩

▲7四歩は、おそれを知らぬ小学生が、人の家の庭に入るだけでなく人の家の縁側まで来てしまったイメージだ。
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ここで後手の対応は2つに分かれる(実際にはもっとバリエーションがある)。

  • △7四同歩
  • △6二銀
8手目 △7四同歩

を見ていく。人の家の縁側まで来た小学生が家のひとにつかまってしまったイメージだ。

△7四同歩とくれば、先手はその歩を飛車で取る。

9手目 ▲7四同飛

小学生の弟を救いに高校生のお兄さん(飛車)が人の家にやってきたイメージだ(そろそろこの例えがつらくなってきた…)。

そうくれば後手は△7三歩と守るだろう。

10手目 △7三歩

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さあ、飛車は戻ったほうが良さそうだが、戻るとしたらどこがいいのか(次回へつづく)。

ふう、やはり定跡を覚えるのは場合分け(枝分かれ)が多くて大変だ(ブログに書き留めるのもそれなりに大変だということが今回分かった)。まあそれが将棋の面白さ、深さということで少しずつ続けていきたい。