歩ぞろいの手駒たち

手持ちの資源で日々やっていく。将棋ウォーズは初段。目指せアマ二段!

【定跡】横歩取りでおさえておきたい△4五角戦法

横歩取りをたまにやるのだが、相手が△4五角戦法をやってきたときの受けが思い出せなかったので、まとめることにした。若き日の谷川浩司九段を相手にしていると思って学習しよう。

f:id:kurakuen:20200724210951p:plain

これである。後手は、飛車取りをかけながら△6七角成を狙っている。飛車をどこかに逃がすとしてどこに逃がすんだったっけな?というところで迷ってしまった。定跡では▲2四飛と逃がすのが正解のようだ。覚えておこう。 

f:id:kurakuen:20200724211507p:plain

ここで後手の指し方は2通り。

  1. 狙いの△6七角成
  2. 守りの△2三歩

である。それぞれ見ていこう。

△6七角成の場合

f:id:kurakuen:20200724212347p:plain

この受け方を知っているかどうかが大きなポイント。うまく対処すれば大事には至らない、いやむしろ先手が有利になる。正解は、▲同金だ。え、そうすると8八の銀が後手の飛車にただ取られて飛車に成られる(△8八飛成)けどいいのか。いいのである。

いやいやこれなんか先手危なくないか、という局面だ。この局面だったら、将棋ウォーズの初段達成率10%前後の私は、守らなきゃ守らなきゃと思ってしまう。しかしここは乾坤一擲(というか定跡らしいのだが)、▲2一飛成である。攻めすぎじゃないのか? しかも2二に歩を打たれて2一の龍が閉じ込められないか? さらに後手の龍が2八の銀を虎視眈々とねらっているが大丈夫だろうか。

f:id:kurakuen:20200724213513p:plain

ここで後手は△8九龍。対して先手は▲6九歩。

金底の歩は「岩より固し」と言われるが、金の下の下の歩のため若干の不安。そこで後手はといえば△5五桂。いじわるな感じ。それに対して先手は6八金。はからずも金底の歩となる。

f:id:kurakuen:20200725102613p:plain

そして後手は、、ここまでくると本当に後手がその通り指してくれるかどうかは未知数なのだが、定跡どおりいくと、△6七銀なのである。ここで先手はいぶし銀な手、▲5八金寄とする。

f:id:kurakuen:20200725103049p:plain

なんだか少し落ち着いたような。

 

△2三歩の場合

f:id:kurakuen:20200724211507p:plain

さてここに戻って、ここで△2三歩の場合を考えてみることにしよう。こちらが定跡である。

f:id:kurakuen:20200801182214p:plain

ここでどうするか。先手は飛車を逃がすのか。いや、ここは▲7七角である。

f:id:kurakuen:20200801182244p:plain

ここから、△8八飛成(ほんとにこうくるか?)、▲同角、△2四歩、▲1一角成、△3三桂、▲3六香となる。

f:id:kurakuen:20200801182822p:plain

今は覚えられても、時間がたつと忘れそう。実戦でここまでくることはあるだろうか。仮にあったとしよう。「将棋戦法事典100+」という冊子によれば、このあとは、

  • △6六銀
  • △8七銀
  • △3六同角

などの点が有力のようだ。