歩ぞろいの手駒たち

手持ちの資源で日々やっていく。将棋ウォーズは初段。目指せアマ二段!

【将棋ウォーズ】負けに不思議の負けなし(6456敗目)

将棋ウォーズをやっていて、中盤までは「まぁこれは確実に勝つだろう」と思って指していても、結局負けてしまうことが結構ある。プロ野球選手、監督として大活躍した故・野村克也氏の語録に「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」というものがあるが、まさにその通りで、そのような負けにも何らかの理由があるのだろう。そんな対局の一人感想戦をしようというのがこのシリーズである。

さて以下は6456敗目を喫した対局の棋神解析のグラフである。6456敗目って、どんだけ将棋ウォーズやっているんだという話でもある。

f:id:kurakuen:20200829233625j:plain

96手目に△8八飛車と打たれたときには、大優勢+1720というスコアでその少し前の手では+2000に届いているので、まあ普通にいけば勝てる対局であった。

f:id:kurakuen:20200829233915j:plain

そして私の97手目が悪手であった。▲6九玉としてしまったのである。この手によってスコアを1000以上落として+679となってしまったのである。さらに98手目で△8九飛成とされて防戦気味となった。「負けに不思議の負けなし」ということで理由を探ってみると、8八に飛車を打たれた時点で、飛車のパワーを恐れて「玉をなるべく遠くに逃さなければ」という心理が働き、▲6九玉としてしまったのが劣勢への道だった。飛車に寄り添うように▲7九玉と下がればよかった。教訓。飛車からなるべく遠くに逃げたいと思ったときも、他に手がないかどうか探ることが大事である。

アマゾンの河辺でワニに口を大きく開けて襲われたときは、逃げようとするのではなく、その口の中に腕を伸ばし入れてワニが「オェッ」となるようにすると逃げられる、という話があるとかないとかだが、相手飛車が近くにきたときも逃げようとするのではなく、ときにはその口の中に腕を伸ばし入れるがごとく、寄り添うように攻撃をいなすことも大事なようだ。